昨年10月23日、同級生から担任教諭に相談があり発覚。学校からの連絡でいじめを知った
保護者は翌24日、鳥栖署に被害届を出した。
同署は暴行や恐喝の疑いで、関係者から事情を聴いている。
学校は、関与した男子生徒に順次聞き取り調査し、13人が認めたため、被害者宅を訪れ謝罪
させた。脅し取った金はゲームセンターで遊ぶ金に使ったと話しているという。
被害を受けた生徒は、10月24日から学校を休んでいる。いじめを思いだすと、呼吸が乱れ
るなどの症状があり、11月上旬にPTSDと診断された。現在は、母親の実家から塾に通って
いる。
会見で両親は「発覚当初、学校は親身な対応で信じていた。しかし、時間がたつにつれ配慮がない
と感じた。息子が命を絶っていたらどうなっていたか考えてほしい」と訴えた。?
「息子が同級生からいじめを受けていたことを報告させていただきます」。
父親はいじめの実態をまとめたメモに目を落としながら、神妙な面持ちで話し始めた。
いじめのきっかけは昨年4月、同じクラスの男子生徒がエアガンで女子生徒を撃っていたのを、
被害生徒が注意したことだった。
標的が代わり、3人から暴行を受けた。そして「ほかの生徒からお前を守ってやる代わりにお金
をよこせ」とする取り決めを一方的に言い渡された。
「平和条約」-3人は取り決めを、そう呼んだ。
だが、この取り決めは3人以外にも広がる。クラスの半数以上の男子生徒らが被害生徒に暴行し
たり、授業中にも現金を要求したりするなどエスカレート。
帰宅後も、男子生徒らは入れ代わり立ち代わり被害生徒宅を訪れては「例のブツは」と現金など
を脅し取った。
総額は約70万円。母親は「額の大きさと子どもたちの年齢が結びつかなくて…」と言葉を詰ま
らせた。
暴行も悪質だった。
加害生徒は、自転車で被害生徒を逃げさせて「ウサギ狩り」と称して追いかけてエアガンで撃っ
たり、殺虫剤を顔に吹きかけたりした。
カッターナイフを手首に突きつけ「逃げられると思うなよ」と脅したり、家族への危害をほのめ
かすような言葉もあったという。
学校にも両親にも、助けを求めることはなく、通学を続けていた被害生徒。
「学校に行かなければ、もっとひどいことをされる」「長男の自分が、家族を守らないといけない」。
エアガンで撃たれた跡や暴行でできたあざを隠すため、夏も長袖を着た。
いじめが発覚した昨年10月23日も暴行を受けた。「親に連絡しないように先生に頼め。
後でどうなるか分からんぞ」と脅された。被害生徒は帰宅後、事情を尋ねる親に「言えることと
言えないことがある」と口をつぐんだ。
発覚まで毎日のように続いていた恐喝や暴行。被害生徒は「クリスマスまでに殺されると思った」
と親に明かした。
そして「死のうと思った。死んだ金(保険金)で、お母さんや妹からとった金を返そうと思った」とも漏らしたという。
その後の診察で、被害生徒は心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された。「ドクターストッ
プで息子は学校に通うこともできなくなった。
まだ、いじめの全容を聞くことすらできていないんです」。約2時間続いた記者会見で、両親は悔しさ
をにじませた。